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街角メッセージ 12
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16年目に入ったREMEMBERですが、今まで実に多く
のお客様に出会い、そしてスタッフとして巡り会い、
やがてお客様となった人達も大勢います。
先日も、数年前に県西部の実家に戻った元バイト
が、奥さんを連れ立って飲みに来てくれました。
バイト時に勤めていた車関係の会社から独立し、家
の近くに会社を設立するまでに至り、ようやくちゃ
んと挨拶をしに来る事が出来たそうです。
そういえば当店の元スタッフ、バーは勿論の事、
水道工事、印刷、塗装など、それぞれの業界で自営
で頑張っている人達が多いようです。
それぞれのスタッフがいた時代を想い出しながら
勇気付けられた一時でした。
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H15年4月号掲載
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最近「シングルモルト」という言葉も随分とポピュ
ラーになりましたが、単一の蒸留所のモルトを指す
その言葉に対し、単一の樽から瓶詰めしたモルトを
指す「シングルカスク」という言葉があります。
錬金術師が偶然見つけた酒の蒸留法、水に浸して
発芽
した大麦を乾燥させるのにピート(泥炭)を使用した
ことによって薫煙香が付いたのも、密造者が蒸留し
た酒を隠しておくのにシェリーの空き樽を使用した
事による熟成も偶然でした。そしてそれらの偶然は
自然の恵みとも言えるでしょう。
樽の材質や使用経歴は勿論の事、焼き方、サイズ
の違いで熟成されるモルトの個性が違ってきます。
そして樽
を寝かせておく場所も、貯蔵庫の入り口付近と奥の
方とでは温度変化の度合いが違い、棚の上と下とで
は気温も湿度も違います。僅かな違いでも十何年、
二十何年と熟成するうちにそれぞれのモルトの個性
として現れます。
そんなシングルカスクを飲む時、自然の恵みの有
難みを、ウイスキーの歴史とロマンを感じます。
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H15年5月号掲載
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静岡のタウン誌 『街角物語』
に、協賛店からのメッセージとして
寄稿した文章を、編集部の承諾の上、転載しています。
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