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1.音楽への目覚め

vol.8 H13年9月号掲載

東芝EMI   TOCE-9532

な、なんだこれは!        
背筋がゾクゾクっと、不思議な感覚?快感?
小学校2年の時に、姉の真空管式ポータブル
電気蓄音機で、それもペラペラのソノシート
でチゴイネルワイゼンを聴いた時の記憶だ。

当時は当然ながらそんな不思議な感覚を表現し、
形容する言葉も持ち合わせておらず、
ましてやそれが音楽への目覚めであったという自覚は到底ない。
大人になって振り返り、それを感じてからは、
何枚ものクラシックのレコードを買いながらも、
逆にこの曲だけは買えなかった。
どんなに演奏が良くても、音質が良くても、
想い出の引き出しにしまってあるソノシートには敵わない気がした。

それでも1年程前に、
その特別な想い入れという呪縛から解かれ?
CDを買ってしまった。

そういえば、あの時の蓄音機はどうしたんだろう?
確か興味本位で裏蓋を開け、中を覗いてみたり、
そのうち部品を外したりしていた気もするが、
それから暫らくは使っていたはずだ。
しかし、朝顔形のラッパのついたやつではないので、
残しておいても価値は無かっただろう。
今思えばこれが後のラジオを作ったり、
オーディオの趣味に走るきっかけだったかも知れない。

音楽面では、ビートルズの来日時にしても、
小学校4,5年だっただろうか、
イギリスからマッシュルーム・カットの若者達がやって来た
と騒いでいた社会現象としての記憶しかない。
実際、ビートルズで始めて買ったレコードは、
7,8年後のレット・イット・ビーだった。
テレビの歌謡曲番組も、家族と一緒に見ることはあったが、
レコードを買おうと思うまでには至らなかった。

中学生の頃からは、格好だけの勉強体制で、
深夜放送や海外の短波放送を聞いていたが、
そんな中で「オール・ジャパン・ポップ・20」を聴いているうちに
次第に洋楽への興味が深まった。
勿論「せんだみつお」ではなく、「みのもんた」である。

しかしロックマニアというにはまだ程遠く、
単にポップスファンという程度だった。
そんな私が音楽に嵌る決定的なきっかけとなったのは
高校2年の頃だっただろうか・・・

ラジオのFMから流れてきた衝撃的な曲だった。

                次号へ続く

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